乾燥肌なのにニキビができる?ニキビの原因と対策法を解説
乾燥肌でもニキビが出来ることはありませんか?
ニキビは思春期のように皮脂が過剰に分泌することでできたりするイメージがありますが、実は乾燥が原因でできるニキビもあるのです。
今回は乾燥肌ニキビの原因から対策法まで現役の美容皮膚科医師が解説いたします。
乾燥肌ニキビができる仕組み

そもそもニキビは、毛穴に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が繁殖することで発生します。
乾燥肌は、肌のバリア機能が低下し、外部刺激に弱くなっている状態です。
そのため、乾燥肌ではニキビができやすいだけでなく、一度できてしまったニキビが悪化しやすいという特徴があります。
乾燥によるバリア機能の低下

肌のバリア機能は、外部刺激から肌を守る役割を担っています。
乾燥によってバリア機能が低下すると、肌は外部刺激に弱くなり、ニキビが発生しやすくなります。
また、乾燥によって肌の水分が失われると、角質層が薄くなり、バリア機能が低下します。
場合によっては、乾燥によって皮脂の分泌が過剰になることもあります。過剰な皮脂は毛穴を詰まらせ、ニキビの原因となります。
過剰な皮脂分泌

乾燥によって皮脂が過剰に分泌されることで、毛穴が詰まりやすくなります。
乾燥した状態では、肌は潤いを保とうとして、皮脂を過剰に分泌します。
過剰な皮脂は毛穴を詰まらせ、アクネ菌の繁殖を促進します。さらに、乾燥によって角質が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなることもあります。
乾燥肌のニキビが悪化する要因

乾燥肌ニキビは普段の生活で悪化してしまう可能性があります。
毎日の生活習慣を気にかけるだけで悪化を防ぐきっかけにもつながります。
暖房やエアコンによる乾燥
室内の空気が乾燥すると肌の潤いが失われ、ニキビの原因となることがあります。
冬場は暖房器具の使用や、夏場はエアコンの使用によって、室内の空気が乾燥しやすくなります。
乾燥した空気は、肌の水分を奪い、バリア機能を低下させます。そのため、ニキビができやすくなったり、悪化したりすることがあります。
高温のお湯での洗顔や入浴
熱いお湯は皮脂を過剰に奪い、肌の乾燥を促進します。
熱いお湯で洗顔や入浴すると、肌の皮脂が洗い流されてしまい、乾燥しやすくなります。
乾燥した状態では、バリア機能が低下し、ニキビができやすくなります。
また、熱いお湯は、肌の炎症を悪化させることもあります。
栄養バランスの偏り
バランスの取れた食事は健康な肌を維持するために不可欠です。
栄養不足は乾燥やニキビの原因になります。ビタミンやミネラルは、肌の健康を維持するために重要な役割を果たしています。
乾燥肌ニキビのスキンケア

上記で説明した3つのポイントを気を付けるだけでなく、毎日行うスキンケアを気にかけると対策だけでなく、予防にも効果的です。
次から乾燥肌向けのスキンケアを解説いたします。
優しく洗顔をする

ゴシゴシお肌を擦るように洗わず、しっかり泡立てた洗顔料で優しく洗いましょう。
乾燥肌は摩擦に弱いため、ゴシゴシ洗うとお肌の表面を傷つけてしまったり、皮脂を必要以上に奪ってしまい、乾燥やニキビが悪化することがあります。
ぬるま湯で洗い流す

40度以下のぬるま湯でしっかりと顔をすすぎます。
生え際やフェイスラインは泡が残りやすいので注意しながら洗い流しましょう。
すすぎ残しがニキビや肌荒れの原因になるので、鏡で確認しながら丁寧に洗うことが大切です。
※熱いお湯は皮脂を過剰に洗い流してしまうため避けましょう!
スキンケア用品の見直し

乾燥によるニキビを予防するためには、乾燥肌に適切なスキンケア用品でケアすることが大切です。
乾燥肌向けのスキンケア商品の選ぶポイントと、成分について解説します。
乾燥肌向けスキンケア用品選びのポイント
1.保湿力の高い製品を選ぶ
乾燥肌には、水分保持力の高い成分を含む製品が適しています。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が豊富に含まれているものを選びましょう。
2.低刺激性の製品を選ぶ
乾燥肌は敏感になっていることが多いため、刺激の少ない製品を選ぶことが大切です。
無香料、無着色、アルコールフリーなどの表示がある製品がおすすめです。
3.ノンコメドジェニック製品を選ぶ
毛穴を詰まらせにくい製品を選ぶことで、ニキビの発生を予防できます。
「ノンコメドジェニック」や「アクネ用」と表示されている製品を選びましょう。
4.肌のpHバランスを整える製品を選ぶ
肌のpHバランスを整えることで、バリア機能を強化し、乾燥を防ぐことができます。
弱酸性の製品がおすすめです。
※肌のpHバランスとは、肌の酸性度を示す指標です。健康な肌は弱酸性(pH 4.5-6.5)で、pHバランスが乱れると、肌が乾燥したり、トラブルが起きやすくなります。
おすすめの成分
1.セラミド
肌の角質層に存在する脂質で、水分保持に重要な役割を果たします。
セラミドを含む製品は、肌のバリア機能を強化し、乾燥を防ぎます。
2.ヒアルロン酸
高い保水力を持つ成分で、肌に潤いを与えます。
分子量の異なる複数のヒアルロン酸を配合した製品がより効果的です。
3.グリセリン
保湿効果が高く、肌の柔軟性を保つ働きがあります。
4.スクワラン
肌になじみやすい油性成分で、皮脂に近い性質を持ちます。
保湿効果が高く、肌をしっとりさせます。
5.ナイアシンアミド
肌のバリア機能を強化し、水分保持力を高める効果があります。
また、ニキビの炎症を抑える作用もあります。
6.パンテノール
肌を落ち着かせ、保湿効果があります。
また、肌の再生を促進する効果もあります。
既にできてしまった乾燥肌ニキビ・繰り返す乾燥肌ニキビは治療で解決!
乾燥肌ニキビが出来ないように予防できるのが一番ですが、できてしまったニキビ・繰り返しできるニキビは専門のニキビ治療で解決するのが大切です。
ハートライフクリニックでも人気の乾燥肌ニキビの治療をご紹介いたします。
ケアシス

ニキビに有効な薬剤を電流でお肌の深層まで流し込み、お肌の根本から治療します。
乾燥はお肌の表面を保湿しても改善はしにくいです。
ケアシスでお肌の内側から乾燥を改善することで、乾燥によるニキビ発症を改善します。
ケミカルピーリング

古い角質や毛穴に詰まった角栓を除去することで、ニキビの原因となるアクネ菌が育ちにくい肌環境を作ります。
また、ターンオーバーを促進し、肌を生まれ変わらせます。
乾燥すると古い角質が蓄積しやすいので、ケミカルピーリングでターンオーバーを正常化させることで乾燥肌ニキビを改善することができます。
ニキビ内服薬セット

体内から改善していかないとニキビは繰り返されていきます。
ハートライフクリニックでは、ニキビに有効な3種類の内服薬を処方して、ご自宅でもニキビケアを行うことをおすすめしております。

ビフロキシン(B2・B6配合錠)
B2:脂質代謝を活発にして皮脂分泌を適正にコントロールします。
B6:新陳代謝を促進し毛穴を詰らせない様にします。神経を和らげる働きがありストレスケアに効果的です。

シナール(アスコルビン酸)
美白効果、炎症後色素沈着、抗酸化作用、免疫力強化作用があります。

ユベラ(ビタミンE)
活性酸素消去、シミ、そばかすなどの色素沈着の緩和
まとめ
いかがでしたでしょうか。
乾燥肌は、肌の水分量が不足し、バリア機能が低下している状態であり、この状態がニキビの発生を助長します。
乾燥肌でニキビができる原因と、その対策について再度整理してみましょう。
- 乾燥肌の特徴とニキビのメカニズム
バリア機能の低下: 乾燥によって角質層が薄くなることで、外部刺激に対する抵抗力が弱まり、ニキビができやすくなります。
過剰な皮脂分泌: 乾燥した肌は、潤いを保とうとして皮脂を過剰に分泌します。この過剰な皮脂が毛穴を詰まらせ、アクネ菌の繁殖を促進します。 - ニキビを悪化させる要因
環境要因: 暖房やエアコンの使用による室内の乾燥は、肌の水分を奪い、ニキビを引き起こす原因となります。
不適切な洗顔: 高温のお湯で洗顔や入浴すると、必要な皮脂まで洗い流されてしまい、肌がさらに乾燥する結果になります。
栄養不足: 不均衡な食事は、肌に必要な栄養素を欠如させ、乾燥やニキビのリスクを高めます。 - 効果的な対策法
優しい洗顔: 摩擦を避けて優しく洗顔し、ぬるま湯で洗い流すことで、肌への負担を軽減します。
保湿ケア: セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を含むスキンケア商品を選び、しっかりと保湿しましょう。
生活習慣の見直し: 栄養バランスの取れた食事やストレス管理、十分な睡眠を確保することで、肌の健康を維持します。 - 健康的な肌への道
乾燥肌ニキビは適切な対策を講じることで改善可能です。日常生活において意識的にスキンケアや生活習慣の見直しを行うことで、自信に満ちた健康的な肌を手に入れることができます。特に、自分自身の肌質やライフスタイルに合ったケア方法を見つけることが大切です。
最後に、乾燥肌に合ったスキンケアと規則正しい生活はもちろんの事、専門家からのアドバイスも参考にしながら、乾燥肌ニキビを改善していきましょう!
このページの監修医師
ハートライフクリニック院長 中村真一郎
防衛医科大学校医学部 卒業後、防衛医科大学校病院 形成外科医局に入局。多くの美容外科クリニックにて研鑚し、大手美容外科を得て、ハートライフクリニック院長に就任。
日本形成外科学会専門医