第40回日本美容皮膚科学会にて
こんにちは。院長の中村です。
先日、「第40回日本美容皮膚科学会」に参加しました。
年に数回大きな学会があり、参加し学習することで、日々の診療の質を高度に保ちたいと思っております。
以下に今回勉強になったことを書き留めておきます。
・肝斑内服はVitCよりVitEの方が効果がある。
・肝斑には内服外用が効果的だが、それだけで不十分な場合にはレーザートーニングも有効と思われる。
・ピコレーザーは、薄いシミに効果的でPIHも起こしにくい。
・高濃度HQクリーム(5%を超えるもの)は長く塗り続けるときは、間でコウジ酸クリーム、システアミンクリームなどの他の種類の外用に切り替える方がいい。
・カフェオレ斑は治療に手を出してはいけない。
・眼瞼のヒアルロン酸注入は浅く打つとチンダル現象を起こすことが有る。
・ボトックス注射が効きすぎた場合は、オピソート0.1g/1Aを水2~3ccで溶き、0.1~0.2cc/1部位を週に1回の間隔で数週間打つと回復が良い。
・脱毛では「まだら」に残ってしまうことが有ることは説明しておいた方がいい。
・脱毛後、一過性のアレルギー性の紅斑が出ることが有る。これは、破壊された毛包からの抗原が引き金となると思われる。
・硬毛化の特徴として、20~30代の若年層に多い。照射範囲を超えて起こることも有る。原因ははっきりしない。毛根の幹細胞を刺激している可能性がある。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を疑われる患者では、明らかに硬毛化のリスクが大きいので先に婦人科受診を勧める。起きてしまった場合の対処法としては、①強く当てる。②蓄熱式を使う。③針脱毛。
・男性のヒゲ脱毛は、減毛を最終的な目標として、無毛にこだわらない方がいい。