
先日の診察で、アトピー性皮膚炎の患者さんから次のような質問を受けました。「私のようなアトピー肌でも医療脱毛を受けられるのでしょうか?自己処理で肌荒れがひどくなるので、もっと安全な方法はないかと思って…」
この患者さんの不安は、多くのアトピー肌でお悩みの患者さまに共通して抱えているお悩みかと思います。自己処理による肌トラブルを避けたいという気持ちはよくわかります。一方で、敏感肌に医療脱毛が強すぎないかという心配も当然でしょう。特に、ステロイドを使用中の方や、症状が活発な時期にある方は慎重になる必要があります。
そこで今回は、アトピー肌の方に向けて、医療脱毛の安全性、メリット、注意点について詳しくお話しします。
アトピー肌でも医療脱毛は受けられる?

結論、アトピー肌の方や、ステロイド使用歴がある方でも、医療脱毛を受けられる可能性は十分にあります。ただし、個々の症状や肌の状態によって判断が必要です。
医師の診察のもと脱毛を受けられる
医療脱毛では、自己判断で施術の可否を決めるのではなく、医師による専門的な診察が不可欠です。これは、アトピー肌や特定の皮膚疾患を持つ方にとって特に重要です。医師は施術前に以下の点を詳細に確認します。
- 現在の肌の状態
- アトピーの症状の程度
- 使用中の薬剤(特にステロイド)
- 過去の治療歴
この診察により、医師は個々の患者さまの状況に応じて、脱毛施術の安全性と適切性を判断します。例えば、症状が落ち着いている時期であれば、適切な出力設定で安全に施術を行える可能性があります。
少ないダメージで脱毛ができる
医療脱毛は、アトピー肌の方にも少ないダメージで施術が可能です。医療用レーザーは肌表面への刺激を最小限に抑え、毛根にピンポイントでアプローチするためです。
ただし、炎症や強い症状がある部位は避ける必要があります。医師の診察のもと、適切な判断と施術が行われることが重要です。
脱毛がおすすめのポイント:自己処理の頻度を減らせる
医療脱毛の大きなメリットの一つは、自己処理の頻度を大幅に減らせることです。カミソリや毛抜きなどによる自己処理は、アトピー肌にとって大きな負担となります。これらの方法は、肌を傷つけたり乾燥を悪化させたりする原因となり、炎症やかゆみを引き起こすことも少なくありません。
医療脱毛を受けることで、ムダ毛が徐々に減り、自己処理の必要がほとんどなくなるため、こうした肌への悪影響を軽減できます。
アトピー肌の方に医療脱毛がおすすめの理由
アトピー肌の方が安全に脱毛を進めるためには、エステ脱毛ではなく医療脱毛がより適しています。その理由についてご紹介します。

医師による診察やアフターケアを十分に受けられる
医療脱毛では、医師による診察が法律で義務付けられています。これは単なる形式ではなく、患者さまの安全を確保するための重要なステップです。医師は患者さまの肌状態を詳細に診断し、適切な施術計画を立てます。
一方、エステ脱毛では医師が常駐していないため、トラブルが発生した際には、患者さまご自身で対応を行わないといけません。医療脱毛なら、万が一の場合でも迅速かつ適切な処置が可能です。
さらに、医療脱毛の大きなメリットは充実したアフターケアです。施術後に肌トラブルが生じても、医師による診察と適切な処置を受けられます。クリニックによっては、こうした診察や処置にかかる費用も無料で提供しています
アトピー肌におすすめの脱毛機器を使用している
医療脱毛では、アトピー肌の方にも適した低刺激の脱毛機器が使用されています。例えば、ジェントルマックスプロプラスという機器は、「ヤグレーザー」を搭載しているため、アトピー肌の方でも安全に使用できます。ヤグレーザーは皮膚の深部まで到達し、メラニン色素への吸収が少ないため、表面のダメージを抑えつつ効果的な脱毛が可能です。
一方、ソプラノアイスプラチナムは蓄熱式を採用しており、弱い熱で毛根をじんわり破壊します。極端な温度上昇がないため、火傷や痛みのリスクが低く、色素沈着がある方にも安心です。また、両機器ともに冷却機能も搭載されているため、施術中の炎症を抑制し、敏感肌でも安全に使用できます。
短期間で完了する
医療脱毛が短期間で完了する理由は、高出力の医療用レーザーを使用しているためです。1回の施術で約20%の毛を処理できるため、通常5〜8回程度の施術で脱毛が完了します。
アトピー肌の方にとって、この短期間で完了する点は大きなメリットです。施術回数が少ないことで、自己処理の頻度を早期に減らせるだけでなく、長期的な肌への負担を軽減できます。そのため、アトピー肌の方にも医療脱毛は安心しておすすめできる方法と言えます。
アトピーで医療脱毛ができないケースとは?
これまでアトピー肌でも医療脱毛が可能な理由を解説してきましたが、肌の状態によっては施術が難しいケースもあります。下記では、どのような状態で医療脱毛が受けられないのか、その具体的な条件について詳しく紹介します。
色素沈着がある

アトピー性皮膚炎の方に見られる色素沈着は、炎症やアトピーによるかゆみで肌をかきむしることが原因で起こります。この刺激により、肌表面の色素細胞が活性化し、メラニンが過剰に生成されて沈着した状態です。その結果、首や体に茶褐色から紫褐色の黒ずみやシミのような跡が残ることがあります。
医療脱毛では、レーザーがメラニン色素に反応して毛根を破壊します。しかし、色素沈着が強い部位では、レーザーが沈着した色素にも反応してしまい、火傷や痛みを引き起こすリスクがあります。そのため、色素沈着が目立つ部位では、安全のため医療脱毛を行えない場合があり、症状が改善するまで施術を控える必要があります。
炎症を起こしている

アトピー性皮膚炎の炎症は、皮膚のバリア機能が低下し、アレルゲンや外部刺激(ダニ、ホコリ、汗など)が侵入することで引き起こされます。この炎症は、赤みや腫れ、ジクジクした湿疹などの症状を伴い、かゆみを伴うことが特徴です。
医療脱毛ではレーザーを使用しますが、炎症がある部位に照射すると、肌への負担が増大し、火傷や痛みなどのリスクが高まります。そのため、炎症が治まるまで施術を控える必要があります。
施術前にステロイド剤を使用している
医療脱毛では、施術前にステロイド剤を使用している場合、一定の期間を空ける必要があります。具体的には、内服薬の場合は服薬終了後1〜2週間程度、外用薬の場合は施術3日前~2週間塗布後が目安とされています。
ステロイド剤を使用していると、免疫力が低下し感染症のリスクが高まるほか、光を吸収しやすいため、レーザー施術によって火傷や色素沈着のリスクが増加します。
安全に施術を行うためには、医師の診察を受け、肌の状態やステロイド剤の使用状況を確認することが重要です。
ただし、薬剤の種類や代謝速度によって異なるため、医師に相談して決定する必要があります。
ポイント:治療薬別目安
外用薬の場合、治療薬によって休薬期間が異なります。下記は一般的な目安です。
外用薬別休薬期間 | |
---|---|
ステロイド外用薬 | 施術前日から休薬し、施術直後から使用可能 |
ニキビ治療外用薬(ベピオゲル、エピデュオゲルなど) ・ハイドロキノン | 施術3日前から休薬し、施術翌日から使用可能。 |
トレチノイン | 施術前後2週間は使用不可 |
アトピー肌の方が医療脱毛を受けるときの注意点
アトピー肌の方が医療脱毛を安全に受けるためには、いくつかの重要な注意点があります。これらを守ることで、効果的かつ安全に施術を受けることができます。下記では、アトピー肌の方が医療脱毛を受ける際に特に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。
必要な情報を医師に伝える

医療脱毛を受ける際、アトピー肌の方は自身の状態を正確に医師に伝えることが重要です。特に注意すべき点は、現在のアトピーの症状と使用中の薬剤についての情報です。
アトピーの症状
アトピー性皮膚炎の方が医療脱毛を受ける際には、現在の症状を正確に医師に伝えることが重要です。しかし、中には症状を軽く見せようとしたり隠したりする方もいます。これは、施術を断られる不安や早く脱毛を始めたいという焦りから起こることがあります。
症状については、赤みや炎症の程度、かゆみの頻度、掻きむしりの状態などを具体的に伝える必要があります。正確な情報を共有することで、医師は安全な医療脱毛機器を提案し、適切な施術計画を立てることができます。これにより、肌への負担を最小限に抑えた効果的な脱毛が可能になります。
使用中の薬剤
医療脱毛を受ける際、使用中の薬剤について正確に医師に伝えることが重要です。しかし、中には薬剤使用を隠したり曖昧に伝えたりする方もいます。これは、施術を断られる不安や早く脱毛を始めたいという焦りから起こることがあります。
使用中の薬剤については、種類、用量、使用頻度などを具体的に伝える必要があります。正確な情報を共有することで、薬剤との相互作用を避け、適格な薬剤の使用可能日時などを患者さまにお伝えすることができます。
事前にテスト照射を受ける

施術当日に、必ずテスト照射を受けることをおすすめします。テスト照射を行うことで、患者さまの肌の反応を確認し、安全に施術を進めることができます。
また、適切なレーザー出力を設定することができ、肌への負担を軽減することにもつながります。テスト照射は、腕や足の内側など目立ちにくい部位や、実際に脱毛を希望する箇所の一部で行うと良いでしょう。
なお、テスト照射を提供しているクリニックは限られているため、事前に確認しておくことが大切です。医師の診察を受けた上で、肌の状態に合わせた施術計画を立てることで、アトピー肌の方も安心して医療脱毛に臨むことができます。
肌の調子が悪いときは照射を延期する

医療脱毛を受ける際、肌の状態が良好であることが重要です。
赤み、かゆみ、炎症などの症状が通常より強く出ている場合や、新たな湿疹や傷がある場合は、施術を延期すべきです。
延期の期間は症状の程度によって異なりますが、一般的に症状が完全に落ち着くまで待つことが推奨されます。軽度の場合は1〜2週間、重度の場合はそれ以上の期間が必要になることもあります。
迷った際は必ず医師に相談し、適切な判断を仰ぐことが大切です。通っているクリニックまで確認しましょう。
施術後は丁寧にスキンケアする

医療脱毛後のスキンケアは、肌の回復を促進し、トラブルを防ぐ上で重要です。
施術直後は、クリニックの指示に従い、冷却や保湿を行います。その後、刺激の少ない低刺激性の保湿剤を使用し、肌を乾燥から守ります。
スキンケアのタイミングは、朝晩の1日2回が基本です。特に就寝前のケアは肌の回復に効果的です。また、日中は必ず日焼け止めを塗り、紫外線から肌を守ることが大切です。
施術後1週間程度は、こすり洗いや熱いお湯での洗顔を避け、優しく丁寧にケアすることで、肌への負担を軽減し、早期回復を促します。
肌トラブルが表れたらすぐに医師に相談する
医療脱毛後に以下のような肌トラブルが現れたら、すぐに医師に相談しましょう。
- 強い赤みや腫れが長時間続く場合
- ひりつきや痛みが治まらない場合
- 水ぶくれやかさぶたができる場合
- 発熱や体調不良を伴う場合
- 通常とは異なる色素沈着が見られる場合
相談方法は、施術を受けたクリニックに電話やメールで連絡するのが一般的です。
最近では、LINEでの相談が可能なクリニックもあり、症状の写真を送って相談できます。症状の詳細(場所、程度、持続時間)を具体的に説明し、クリニックの指示に従って必要に応じて診察を受けましょう。
アトピー肌でお悩みならハートライフクリニックがおすすめ
1
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医師や看護師が患者さまの肌症状に応じて複数の脱毛機器を使い分けています。
特に、当院で取り扱っている、最新の医療脱毛機器「ジェントルマックスプロプラス」は、浜松で導入しているクリニックは浜松市内でも4院しかなく、少ない回数で効果を発揮することが期待できます。
2
アフターケアを重視
医師の診断や薬代無料

当院では、医療脱毛後のアフターケアを重視しています。施術後に肌トラブルや不安を感じた際は、医師による診断や相談を無料で受けることができます。さらに、トラブルに対応するためのお薬代も無料で提供しています。患者様の安心と安全を第一に考え、施術後のケアまで責任を持って対応いたします。どんな些細な症状でもお気軽にご相談ください。
3
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当院では、急な肌トラブルにも柔軟に対応できるよう、予約変更も無料で承っております。施術予定日の前日までにご連絡いただければ、キャンセル料は一切かかりません。
また、LINE等でのご相談も随時受け付けておりますので、ご不安なことがあればお気軽にご連絡ください。患者様のお肌の状態を第一に考え、安心して施術を受けていただけるようサポートいたします。
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当院は開院19年以来、64,000件以上の肌トラブルに対応してきました。アトピー肌の方も安心して脱毛を受けていただいています。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適な脱毛プランをご提案させていただきます。
まとめ
アトピー肌の方でも、適切な医療脱毛を受けることで安全かつ効果的にムダ毛の悩みを解決できる可能性があります。医療脱毛では、医師による診察や看護師による施術、アトピー肌に適した脱毛機器の使用など、様々な面で安全性が確保されています。ただし、アトピー症状の程度や使用中の薬剤によっては施術を控える必要がある場合もあるため、事前の詳細な診察と情報共有が不可欠です。また、テスト照射の実施や施術後の丁寧なスキンケア、肌トラブル時の迅速な対応など、細やかな注意点を守ることが重要です。ハートライフクリニックでは、アトピー肌の方にも優しい脱毛機器の使用や、無料の医師診断・薬代提供、柔軟な予約変更システムなど、患者様の安心と安全を第一に考えたサービスを提供しています。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に最適な脱毛プランをご提案いたします。
このページの監修医師
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
経歴
社会医療法人蛍水会 名戸ケ谷病院
品川美容外科
大手美容外科 院長就任
ハートライフクリニック 院長
美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ポリフトXC認定医